PRP皮膚再生治療の正しい選び方|再生医療認定3種の意味と高濃度PRPの仕組み

TREATMENT GUIDE

PRP(多血小板血漿)皮膚再生治療は、自分自身の血液から成長因子を抽出・濃縮して皮膚に注入する再生医療です。外部から異物を注入しない自己血液由来の治療であることから、アレルギーリスクが極めて低く、自然な肌再生を促す方法として注目されています。ただし、「PRP」と名のつく施術でも、認定の有無・濃縮度・注入技術によって安全性と効果に大きな差があります。本記事では、仕組み・再生医療認定の読み方・高濃度PRPの意味・クリニック選びの基準を整理します。

西村 麻衣 西村 麻衣

「PRP治療を受けたい」とカウンセリングに来るお客様に、私が必ずお聞きしていたのは「そのクリニックが再生医療の認定を持っているか確認しましたか?」という質問でした。認定なしでPRP治療を行うこと自体が法律違反になる場合があります。この記事ではその仕組みから丁寧に解説します。


BASICS

PRPとは何か――自己血液から成長因子を抽出する仕組み

PRP(Platelet Rich Plasma/多血小板血漿)とは、血液中の血小板を高濃度に濃縮した成分です。血小板には傷の修復を促す「成長因子」が多数含まれており、これを皮膚に直接届けることで肌の自己再生力を活性化させます。

STEP 1 採血 患者自身の血液を20〜30ml程度採取
STEP 2 遠心分離 専用機器で血液を高速回転させ成分を分離
STEP 3 PRP抽出 血小板が濃縮された層(PRP)を取り出す
STEP 4 調合・注入 必要に応じ活性化処理し、皮膚に直接注入

PRPに含まれる主な成長因子には、PDGF(血小板由来成長因子)・VEGF(血管内皮成長因子)・TGF-β(トランスフォーミング成長因子)・EGF(上皮成長因子)などがあります。これらが組み合わさって、コラーゲン産生の促進・新生血管の形成・細胞の増殖を促します。


PRPで期待できる主な効果
  • 肌のハリ・弾力の回復:コラーゲン・エラスチン産生が促進され、肌の厚みと弾力が改善される
  • しわ・ほうれい線の改善:真皮レベルからのボリューム再生により、表情じわや深いしわが緩和される
  • くすみ・色ムラの改善:血行促進・ターンオーバー正常化により肌の透明感が向上する
  • 肌質の全体的な底上げ:複数の成長因子が同時に作用し、表面だけでなく真皮から改善する
  • ダメージ肌・薄い肌への対応:自己血液由来のため外部アレルギーリスクが低く、繰り返しの施術がしやすい
重要:PRP治療は効果の幅が大きく、「濃縮度(何倍に濃縮するか)」「成長因子の活性化処理の有無」「注入する医師の技術力」によって結果が大きく変わります。同じ「PRP治療」という名称でも、内容・安全性・期待できる効果は施術クリニックによって異なります。

CERTIFICATION

再生医療認定の3種類――第一種・第二種・第三種とは

日本では2014年に「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(再生医療安全確保法)」が施行され、再生医療を提供する医療機関は厚生労働省への届出または認定が義務付けられました。認定はリスクの高さに応じて3種類に分類されます。

第一種
高リスク再生医療
iPS細胞・ES細胞など高リスクの細胞加工を伴う再生医療。厚生労働大臣への届出+特定認定再生医療等委員会の審査が必要。最も厳格な審査対象。
第二種
中リスク再生医療
幹細胞(脂肪由来・骨髄由来等)を使った治療が該当。厚生労働大臣への届出+認定再生医療等委員会の審査が必要。自己幹細胞を用いた治療はここに分類される。
第三種
低リスク再生医療
(PRP該当)
自己血液由来のPRP治療が該当。厚生労働大臣への届出+一般財団法人等の認定再生医療等委員会の審査が必要。美容目的のPRP・多血小板血漿治療はここに分類。
注意:PRP治療は第三種再生医療に分類され、実施するには所定の委員会審査を経た届出が必要です。この届出を行わずにPRP治療を提供している医療機関は、法律違反となります。クリニックのウェブサイトで「再生医療等提供計画 届出番号」の記載があるかどうかが、適法かどうかを確認する最初の手がかりになります。

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「第三種さえあればいい」と思われがちですが、第一種・第二種・第三種のすべてを取得しているクリニックは、幹細胞治療からPRPまで高度な再生医療を包括的に提供できる体制を持っているということです。これは安全性管理・審査への対応力という点でも、クリニックの質を示す指標になると私は考えています。


HIGH-CONCENTRATION

「高濃度PRP」とは何か――通常PRPとの違い

近年、「高濃度PRP」「純PRP」「活性化PRP」といった名称を掲げる施術が増えています。それぞれの意味を整理します。

種類 特徴 成長因子の量 主な活用場面
通常PRP 血液を1回遠心分離し血小板を濃縮。一般的なPRP。 全血の2〜5倍程度 一般的な肌再生・しわ改善
高濃度PRP(純PRP) 2回以上の遠心分離で不純物(赤血球等)を取り除き血小板をさらに濃縮 全血の5〜10倍以上 より深い再生・強いたるみ・薄毛治療
活性化PRP カルシウムやトロンビンで血小板を活性化してから注入。成長因子の放出を促進 高濃度に加え即時放出 即効性を重視する施術・術後回復促進

「高濃度」とはつまり、成長因子の密度が高い状態です。血小板の濃縮度が高いほど、注入した部位への成長因子の供給量が増えるため、理論上は効果が出やすいとされています。ただし濃縮度を高めるほど調製プロセスが複雑になり、医師と機器の技術力がより重要になります。

院長手打ち施術の意味:PRPの注入は、「どこに」「何cc」「どの深さで」注入するかが仕上がりに直結します。熟練した医師が部位ごとに調整しながら手打ちで注入する施術と、手技の習熟度が低いスタッフが機械的に注入する施術では、同じPRPを使っても効果に差が生じます。院長が直接施術するかどうかは、PRP治療において特に重要な確認事項です。

HOW TO CHOOSE

PRP再生医療クリニックの選び方

PRP治療を受けるクリニックを選ぶ際に確認すべき5つの基準を整理します。

① 再生医療の届出番号・認定種別を公開しているか

第三種(PRP)の届出があることを確認するのが最低ライン。さらに第一種・第二種も含むすべての認定を取得しているクリニックは、再生医療への取り組みが包括的であることを示しています。クリニックのウェブサイトや院内掲示で届出番号が確認できることが信頼性の第一基準です。

② PRP調製機器と濃縮プロセスの透明性

「高濃度PRP」を謳う場合、どのような機器で・何回の遠心分離で・何倍に濃縮しているかを説明できるクリニックかどうかを確認しましょう。具体的なプロセスを説明できない場合、「高濃度」という表現がマーケティング上の言葉にすぎない可能性があります。

③ 院長・担当医師の経歴と注入技術

PRP注入は医師の手技に大きく依存します。外科的知識・血管解剖の理解・注入精度が求められる施術です。麻酔科専門医やカテーテル技術の応用経験を持つ医師は、注入の精度と安全性において高い水準を持つ傾向があります。院長の出身大学・専門科目・施術実績を確認することが重要です。

④ 他の再生医療・肌再生施術との組み合わせ提案

PRP単体より、スキンブースター・コレジ・ボトックスなど他施術との組み合わせで相乗効果が期待できる場合があります。患者の悩みに応じて最適な組み合わせを設計できる医師がいるクリニックを選ぶことで、より個別化されたアプローチが可能になります。

⑤ カウンセリングでリスクを説明しているか

PRP治療は効果に個人差があり、100%の改善を保証できる施術ではありません。内出血・腫れ・稀に感染リスクなどのデメリットも正直に説明し、患者が納得した上で施術を受けられる体制があるかどうかが、信頼できるクリニックの目安になります。

港区エリアで再生医療三種認定を持つクリニックの詳細情報は、以下の比較記事にまとめています。

関連記事 港区の美容クリニックを徹底比較|医師経歴・施術実績・Google評価・安全体制の選び方 → 関連記事 港区のおすすめ美容クリニック|選び方の基準と注目クリニックの特徴解説 →
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「再生医療三種すべて取得しているクリニック」というのは、都内でも実はかなり少ないです。取得には委員会審査・書類整備・継続的な管理体制が必要なので、本気で再生医療に向き合っているクリニックかどうかを示す目安になります。港区で探す場合は、この点を必ず確認してほしいと思います。


SUMMARY

まとめ
この記事のポイント
  • PRPは自己血液から成長因子を抽出・濃縮して皮膚に注入する再生医療。アレルギーリスクが低く自然な肌再生を促す。
  • 日本では再生医療安全確保法により、PRP治療は第三種再生医療として届出が義務付けられている。届出なしの提供は法律違反。
  • 第一種・第二種・第三種すべてを取得しているクリニックは、再生医療の包括的な対応力と管理体制を持つ。都内でも非常に少ない。
  • 「高濃度PRP」は血小板の濃縮度が高い状態。調製プロセスと機器の透明性を確認することが重要。
  • 院長が直接手打ちで注入するかどうかが、PRP治療の品質に直結する。医師の経歴・手技の専門性を確認する。

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PRP治療は「自分の血液を使う=安全」というイメージが先行しがちですが、どのクリニックで受けても同じ結果になるわけではありません。認定の有無・濃縮技術・医師の手技、この3点を確認してから受けることで、期待通りの結果を得られる確率が大きく上がります。


FAQ

よくある質問
Q PRP治療は何回受ければ効果が出ますか?
A 個人差が大きいですが、一般的には3〜5回の施術を1〜2ヶ月間隔で行うプロトコルが多く採用されています。コラーゲン産生が進むまでに時間がかかるため、施術直後より1〜3ヶ月後に変化を実感する方が多いです。1回で効果を感じる方もいますが、継続が基本的なアプローチです。
Q 再生医療認定を持っていないクリニックでPRP治療を受けるのは問題ですか?
A 問題があります。2014年施行の再生医療安全確保法により、PRP治療(第三種再生医療)は所定の届出なしに提供することが禁止されています。届出なしに行っている医療機関への施術は、万一トラブルが発生した場合に患者の法的保護が受けにくくなるリスクがあります。必ず届出番号を確認してから受診することを強くおすすめします。
Q PRPとスキンブースター(リジュランなど)はどう違いますか?
A PRPは自己血液から抽出した成長因子を注入する「自己由来」の再生医療です。リジュランはサーモンDNA由来のポリヌクレオチド(PN)を注入する「外来製剤」です。どちらも肌の再生・コラーゲン産生を促しますが、アプローチと成分が異なります。自己血液由来のPRPはアレルギーリスクが低く、スキンブースターは製剤の濃度・純度が安定している点が特徴です。両者を組み合わせる治療設計もあります。
Q PRP治療のダウンタイムはどのくらいですか?
A 注入部位に内出血・腫れ・赤みが生じることがありますが、多くの場合3〜7日程度で落ち着きます。麻酔クリームを使用するため施術中の痛みは軽減されますが、注入後数日間は注入部位の違和感が残る場合があります。高濃度PRPの場合、通常PRPより腫れが出やすいこともありますので、重要な予定の前には施術を避けることをおすすめします。
西村 麻衣 西村 麻衣
AUTHOR PROFILE
Nishimura Mai
美容医療ライター・元エステシャン
美容師免許 化粧品成分上級スペシャリスト

大手エステサロンで5年間勤務後、美容医療クリニックの受付・カウンセラーを3年経験。現在はフリーランスライターとして美容医療・スキンケア・アンチエイジング分野を専門に執筆。東京都内のクリニック取材実績多数。

「東京都内のクリニック選びで失敗した経験から、読む人が後悔しない選択ができる記事を届けたいと思っています。」

専門領域
  • 美容クリニックの選び方・エリア別比較
  • アンチエイジング施術・脂肪溶解注射
  • スキンケア・化粧品成分
  • 東京都内クリニック事情(23区・多摩地域)
AUTHOR'S BOOK
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元エステシャン・美容クリニックカウンセラーとして8年で見てきた「仕事で結果を出す男性」の共通点——それは外見への意識の高さでした。忙しいビジネスマンが今日から実践できる「見た目投資」の考え方と方法を解説します。

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