肌育注射(リジュラン・ジュベルック・プルリアル)の種類と選び方の完全ガイド

TREATMENT GUIDE

「肌育注射」とは、皮膚の再生力・コラーゲン産生力を内側から高めることを目的とした注射系施術の総称です。代表的な製剤はリジュラン(Rejuran)・ジュベルック(Juvelook)・プルリアル(Pluryal)の3種類で、それぞれ成分・アプローチ・得意な悩みが異なります。本記事では各製剤の違い・選び方の考え方・カスタム処方という概念・クリニック選びの基準を整理します。

西村 麻衣 西村 麻衣

「リジュランとジュベルック、どっちがいいですか?」という質問をよく受けます。正直に言うと、どちらが「上」ということはなく、悩みの種類と肌の状態によって最適解が変わります。この記事では3種類の製剤の違いを一度しっかり整理して、クリニックでの相談がスムーズにできるようになってもらうことを目標に書きました。


COMPARISON

リジュラン・ジュベルック・プルリアル――3剤の成分と特徴

3種類の肌育注射はそれぞれ異なる成分を主軸にしており、作用するメカニズムと得意な症状が異なります。まず各製剤の基本情報を整理します。

修復・再生
リジュラン
Rejuran / PDRN・PN
主成分
サーモンDNA由来ポリヌクレオチド(PN)2%・高濃度
主な作用
肌細胞の修復・炎症抑制・コラーゲン産生促進・皮膚の自己再生力活性化
得意な悩み
ダメージ肌・ニキビ跡・赤み・乾燥・薄くなった皮膚の回復
持続目安
数ヶ月〜半年
ダウンタイム
赤み・内出血・腫れ(数日程度)
保湿・酸化防止
プルリアル
Pluryal / HA+AA+Mannitol
主成分
非架橋ヒアルロン酸+アミノ酸+マンニトール(抗酸化)
主な作用
酸化ダメージ予防・光老化対策・保湿・くすみ改善・赤みケア
得意な悩み
乾燥・くすみ・小じわ・日焼けによる酸化ダメージ・赤みのある肌質
持続目安
数ヶ月
ダウンタイム
赤み・内出血・腫れ(数日程度)
製剤 主成分 最も得意な悩み 持続期間 効果の方向性
リジュラン PN(サーモンDNA) ダメージ肌修復・赤み・乾燥 数ヶ月〜半年 修復・炎症抑制
ジュベルック PDLLA+非架橋HA 毛穴・ニキビ跡・たるみ・深いしわ 半年〜1年 コラーゲン長期生成
プルリアル 非架橋HA+アミノ酸+マンニトール 乾燥・くすみ・酸化ダメージ 数ヶ月 保湿・抗酸化
JUJU注射(複合) PN×PDLLA(ジュベルック+リジュラン) 全体的な肌質改善・複数悩みの同時対応 半年〜1年 修復+コラーゲン生成の複合

西村 麻衣 西村 麻衣

表を見るとジュベルックが「持続が長い=コスパ良さそう」に見えますが、ニキビ跡や毛穴の凹凸が気になるならジュベルックが向いていて、乾燥・くすみが主な悩みならプルリアルの方が実感しやすいです。「どれが一番いいか」ではなく「今の自分の肌に何が必要か」で選ぶ視点が大事です。


INGREDIENTS

各成分が肌に働きかける仕組み

PN(ポリヌクレオチド)――リジュランの主成分

PN(Polynucleotide)はサーモンの精巣から抽出したDNA断片で、ヒトの細胞と高い親和性を持ちます。細胞の成長因子受容体を刺激して線維芽細胞を活性化し、コラーゲン・エラスチンの産生を促します。同時に炎症を抑制する働きを持つため、ニキビ跡・赤み・薄くなった皮膚の回復に特に有効とされています。高濃度PN(2%以上)製剤ほど効果が高い傾向がありますが、注入時の痛みも増す傾向があります。


PDLLA(ポリ乳酸)――ジュベルックの主成分

PDLLA(Poly-D,L-Lactic Acid)は体内で徐々に分解される生体吸収性ポリマーで、分解過程でコラーゲン産生を長期的に刺激します。スカルプトラ(ポリ乳酸製剤)と同様の原理ですが、ジュベルックは非架橋ヒアルロン酸と組み合わせることで即時保湿効果と長期コラーゲン生成の複合効果を実現しています。PDLLAは体内で1〜2年かけてゆっくり分解されるため、効果の持続期間が3剤の中で最も長い傾向があります。毛穴の開き・ニキビ跡の凹凸・たるみへのアプローチに向いています。


マンニトール配合の意味――プルリアルの特徴

プルリアルが他2剤と大きく異なるのは、マンニトール(Mannitol)という抗酸化成分が含まれている点です。ヒアルロン酸は体内でフリーラジカル(活性酸素)によって分解されやすい性質がありますが、マンニトールがフリーラジカルを捕捉することでヒアルロン酸の持続時間を延長します。日焼けによる酸化ダメージ・光老化が気になる方、抗酸化ケアを重視したい方に向いています。

「非架橋」ヒアルロン酸とは:ヒアルロン酸には「架橋(かきょう)」と「非架橋」があります。架橋ヒアルロン酸は化学的に結合させて固くしたもので、形状維持が必要なボリューム補填に使われます。非架橋ヒアルロン酸は自然な状態に近い液体状で、スキンブースターのような広範囲への保湿・均一な潤い補充に適しています。ジュベルック・プルリアルはどちらも非架橋ヒアルロン酸を使用しています。

HOW TO CHOOSE

悩み別の製剤選択ガイド

3剤の特性を踏まえて、主な悩みごとにどの製剤が向いているかの目安を整理します。あくまで目安であり、実際の選択は医師の診察を経て決定することが重要です。

ニキビ跡の赤み・炎症後の肌ダメージが気になる
炎症抑制・修復作用が強いPNを主成分とするリジュランが最初の選択肢になります。肌の修復力を底上げしてからコラーゲン生成系の施術に進む流れが多いです。
→ リジュラン
毛穴の開き・ニキビ跡の凹凸・本格的な肌質改善がしたい
PDLLA成分によるコラーゲン長期生成で真皮を底上げするジュベルックが向いています。即効性より「続けて変わる」タイプの施術です。
→ ジュベルック
乾燥・くすみ・酸化ダメージ・赤みの全体的な底上げがしたい
抗酸化成分マンニトール配合のプルリアルが、酸化ダメージが原因のくすみ・乾燥への対応に向いています。日焼けが多い方・光老化が気になる方にも選ばれやすい製剤です。
→ プルリアル
複数の悩みを同時に解決したい・何から始めるか迷っている
リジュランとジュベルックを同時注入する「JUJU注射」のような複合アプローチが、PNによる修復とPDLLAによるコラーゲン生成の相乗効果を同時に狙えます。3種の中から肌状態に最適な2種を選んでカスタム処方するクリニックもあります。
→ カスタム処方(2剤以上の組み合わせ)
カスタム処方という考え方:3種類の製剤は「どれか1つを選ぶ」というよりも、患者の肌状態・悩みの優先順位・季節・ライフスタイルを踏まえて医師が最適な組み合わせを処方するアプローチが増えています。毎回同じ製剤を一定量注入するのではなく、肌の変化に合わせて都度処方を見直せる医師を選ぶことが、長期的な肌質改善に直結します。

PRICING

肌育注射の料金相場

3種類の製剤はいずれも自由診療です。クリニックによって価格差がありますが、おおよその相場を整理します。

製剤・コース 回数 目安価格
リジュラン 1回 ¥99,000〜
リジュラン 3回コース ¥255,000〜
ジュベルック 1回 ¥99,000〜
ジュベルック 3回コース ¥255,000〜
プルリアル 1回 ¥99,000〜
JUJU注射(リジュラン+ジュベルック同時) 1回 ¥145,200〜
JUJU注射 3回コース ¥348,480〜

3剤とも継続施術が前提で、3〜5回のコースで安定した変化が現れることが多いです。コースで契約することで1回あたりの単価が下がるケースが大半のため、初回カウンセリングで複数回プランも含めて確認することをおすすめします。


CLINIC SELECTION

肌育注射のクリニック選び――カスタム処方力と注入技術

肌育注射は注入する製剤・量・深さ・組み合わせで結果が大きく変わります。以下の基準でクリニックを選びましょう。

① 3剤すべてを取り扱っているか

リジュランのみ・ジュベルックのみの取り扱いだと、肌状態に応じた最適な選択肢が限られます。3剤すべてを扱い、さらに組み合わせ処方の提案ができるクリニックの方が、個別最適な治療設計が可能です。

② 毎回の肌状態を診察した上で処方を変えているか

肌育注射は「毎回同じものを同じ量打つ」のではなく、肌の変化に合わせて処方内容を調整することが理想です。前回の施術後の変化・現在の悩みの優先度を踏まえた上で、製剤と量を都度提案できる医師かどうかをカウンセリングで確認しましょう。

③ 院長・担当医が直接手打ち注入するか

肌育注射の効果は「どこに・どの深さで・どれだけ均一に打てるか」に大きく依存します。注入を担当するスタッフのスキルが結果に直結するため、院長または経験豊富な担当医が直接施術するクリニックを選ぶことが重要です。

④ 内出血・ダウンタイムへの対処を説明できるか

肌育注射はどの製剤も注射針を使うため、内出血・腫れ・赤みが生じる可能性があります。事前に「内出血が出やすい部位」「ダウンタイムを短縮するケア方法」「施術後の注意事項」を丁寧に説明してくれるクリニックは、患者への配慮が行き届いていると判断できます。

港区エリアで3剤を取り扱い、カスタム処方に対応するクリニックの比較情報は以下の記事にまとめています。

関連記事 港区のおすすめ美容クリニック|選び方の基準と注目クリニックの特徴解説 → 関連記事 港区の美容クリニックを徹底比較|医師経歴・施術実績・Google評価・安全体制の選び方 →
西村 麻衣 西村 麻衣

肌育注射で「効かなかった」という経験をした方の話を聞くと、「1種類を毎回同じ量だけ打っていた」ケースが少なくありません。本来は肌の変化に合わせて製剤も量も変えていくべきもの。「カスタム処方できますか?」の一言をカウンセリングで聞いてみてください。その返答がクリニック選びの大きなヒントになります。


SUMMARY

まとめ
この記事のポイント
  • リジュランはPN(サーモンDNA)成分で肌細胞修復・炎症抑制が得意。ダメージ肌・赤み・乾燥への対応に向く。
  • ジュベルックはPDLLA(ポリ乳酸)+非架橋HAで長期的なコラーゲン生成を促進。毛穴・ニキビ跡・たるみへのアプローチに向く。持続が3剤中で最長。
  • プルリアルはマンニトール配合で抗酸化・保湿特性が強い。乾燥・くすみ・酸化ダメージが気になる方に向く。
  • 複数の悩みには2剤以上を組み合わせるカスタム処方が有効。毎回の肌状態を診察した上で処方を変えられる医師が理想。
  • クリニック選びは「3剤取り扱い・カスタム処方の対応力・院長手打ち・ダウンタイム対応の丁寧さ」が基準。

西村 麻衣 西村 麻衣

この3種類の肌育注射は、「どれを選ぶか」より「どう組み合わせて使うか」という視点になってきたとき、美容医療がワンランク上のフェーズに入ったサインだと思っています。知識が深まるほど、クリニックへの質問も具体的になって、より自分に合った提案を引き出せるようになります。


FAQ

よくある質問
Q リジュランとジュベルックはどちらが効果がありますか?
A どちらが上ということはなく、悩みの種類によって向いている製剤が異なります。ニキビ跡の赤み・ダメージ肌の修復が目的ならリジュラン、毛穴・ニキビ跡の凹凸・長期的な肌質改善が目的ならジュベルックが選ばれやすいです。2剤を同時注入するアプローチも増えており、最終的には医師の診察を経た判断が重要です。
Q 肌育注射は何回受けると変化を感じますか?
A 製剤や個人差によりますが、3回の施術で変化を感じる方が多いとされています。ジュベルックはPDLLA成分が体内でゆっくり分解されながらコラーゲンを促すため、施術から1〜3ヶ月後に変化が現れ始め、半年以上かけて効果が蓄積します。リジュランは肌の修復・炎症抑制効果を比較的早期に感じる方が多い印象です。
Q 水光注射と肌育注射(スキンブースター)は何が違いますか?
A 水光注射はヒアルロン酸などを自動注射器(ガン型機器)で均一に皮膚浅層に打ち込む施術です。保湿・ツヤ感の即効性が特徴ですが、効果の持続は数ヶ月程度です。スキンブースター(リジュラン・ジュベルックなど)は医師が手打ちで特定部位に適量を注入し、細胞レベルの修復やコラーゲン生成を目指します。効果の深さと持続期間で異なるアプローチです。
Q 港区でリジュラン・ジュベルック・プルリアルのカスタム処方に対応するクリニックはありますか?
A 港区エリアでも3剤を取り扱い、肌状態に応じたカスタム処方に対応しているクリニックがあります。製剤の組み合わせや処方の考え方については、港区おすすめクリニック比較記事に詳細をまとめています。
西村 麻衣 西村 麻衣
AUTHOR PROFILE
Nishimura Mai
美容医療ライター・元エステシャン
美容師免許 化粧品成分上級スペシャリスト

大手エステサロンで5年間勤務後、美容医療クリニックの受付・カウンセラーを3年経験。現在はフリーランスライターとして美容医療・スキンケア・アンチエイジング分野を専門に執筆。東京都内のクリニック取材実績多数。

「東京都内のクリニック選びで失敗した経験から、読む人が後悔しない選択ができる記事を届けたいと思っています。」

専門領域
  • 美容クリニックの選び方・エリア別比較
  • アンチエイジング施術・脂肪溶解注射
  • スキンケア・化粧品成分
  • 東京都内クリニック事情(23区・多摩地域)
AUTHOR'S BOOK
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著:西村 麻衣 | Kindle版

元エステシャン・美容クリニックカウンセラーとして8年で見てきた「仕事で結果を出す男性」の共通点——それは外見への意識の高さでした。忙しいビジネスマンが今日から実践できる「見た目投資」の考え方と方法を解説します。

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